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2017年5月 4日

Arturia MicroBrute その後

カテゴリー: DTM/楽器

昨日の日記のその後です。ひととおりいじってみたので、ファースト・インプレッションです。

まず外観ですが、ボディの色は写真で見るより少しグレイに近い感じで、昔のノートPCのような安っぽい質感ですが、ツマミ類がたくさんあるので、あまり気になりません。そのツマミやボタン、ホイール類はラバーコーティングされていて、逆に高級感さえあります。でも5年10年したら経年劣化でベタベタになってしまうんじゃないかと、ちょっと心配です。(←トラウマあり(^^;) )

操作性は、ツマミやスライダーに関しては良好ですが、鍵盤やボタンが、やけに重いです。鍵盤は重いというか、堅いと表現したくなるレベルで、どうしてこうなったんですかね。でも弾いてみると意外と悪くないのが不思議です。ピアノの鍵盤みたいな重さとも違うし、独特な感触ですね。サイズも、他社のミニ鍵盤より更に小さいように感じましたが、左右の幅は同じでした。

音は、最初に感じたとおり好印象です。私のアナログシンセの経験は、アナログモデリング音源を除けばmonotribeくらいなので、それとの比較になってしまいますが、想像していた以上に、作れる音のバリエーションが豊富ですね。同じ1VCOで3種類の波形を搭載しているわけですが、MicroBruteのほうはいじれるパラメータが多く、どれもうまい具合に音色が変わります。中でも良いなと思ったのはOvertoneですね。簡単に言えば1オクターブ下の音をミックスする機能なのですが、これのおかげで高域の音が、かなり"使える音"に生まれ変わるような印象を持ちました。鍵盤は最大5段階の切り替え式なので、あまり高い音は演奏できませんが、もう1オクターブ上が欲しくなりました。

スライダー式のEGも使いやすいです。monotribeのEGは3種類の切り替え式だったのでカーブの調整はできませんでしたが、それが音色バリエーションの少なさに繋がっていたように思います。EGが音作りに重要な要素であることを再認識しました。

シーケンサーも面白いです。私はこの手のガジェット風のシンセによくあるステップシーケンサーに良い印象を持ったことはなかったのですが、このMicroBruteのシーケンサーは使いやすいです。鍵盤があるというのも大きいでしょうか。また、作ったフレーズはMICROBRUTE CONNEXIONという専用アプリでPCに保存することが可能なようで、何か作ってみたいという気にさせます。

最後に、いくつかトラブルにも遭遇したので、書いておきたいと思います。まず、私が購入した個体はファームウェアバージョン1.0でしたが、この状態では我が家のMac(OSはSierra)ではMICROBRUTE CONNEXIONが正常に動作しませんでした。ファームウェアのアップデートもこのアプリで行うので、それもできなかったのですが、Windows版でアップデートしてみたところ、Macでも正常に動作するようになりました。たまたま私の環境だけで起こっていた問題かもしれませんが、そうでないとすると、Macしか持ってない人は困るのではないかと思います。

また、購入時はピッチベンドホイールの動作が少し変でした。デフォルトでは全音(半音2つ分)ベンドできるようになっていますが、センターからダウン方向に1mmくらい動かしただけでいきなり全音下がってしまい、更に少し動かすとセンターの音程に戻って、その先は正常という変な動きになっていました。(アップ方向は問題なかった) 最初、これはハードウェアの問題に違いないと思って、早くも返品交換かとしばらくショックを受けていたのですが、ネットで調べてみるとArturiaのフォーラムに情報がありました。なんでも、このあたりはソフトウェアでのキャリブレーションが可能で、工場出荷用のツールが存在するそうです。ダウンロードして(要フォーラムメンバー登録)試してみたところ、無事に正常な動作になりました。ちなみに、このツールもWindows版しかないようです。

どちらも解決したので現状では不満はありませんが、海外メーカー(しかも馴染みのないフランス)の製品というと、ちょっと恐い面もありますね。まあ、KORGが代理店というのは、かなり安心感がありますけどね。


関連リンク
Arturia MicroBrute その後2 (2017年05月18日)



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